書籍のご案内(20010401現在)
 『樺太アイヌの昔話』浅井タケ口述 村崎恭子編訳

■浅井タケ(1902〜94)という完璧な樺太アイヌ語の話者による、
北辺の民・樺太アイヌ民族の貴重な昔話(T UYTAH)が見事に甦る!
樺太アイヌ語(ローマ字)と日本語訳を左右ページに対照並置。
■ISBN4-88323-118-6 A5判 470頁 本体9,000円+税  発売中(2001年4月刊)

■浅井タケさんのこと■
浅井タケさん(アイヌ名はTahkonanna タハコナンナ )は、1902年ライチシカより4キロほど南のオタスフ・コタンに、山田チクユピ (Sahpo)を父に、テツコ
(Tekakunkemah) を母に生まれた。生後まもなく失明してから生涯、全盲だったが、実に耳の良い、素晴らしい記憶力をもった語りべだった。幼少の時両親に死別して叔母夫婦と共にライチシカに移り住み、北海道へ引揚げるまでいた。引揚げ後はしばらく夫と北海道日高地方の振内に住んでいたが、夫の死後は、最後の一年間札幌東病院に入院するまで、30年余りずっと日高門別の老人ホームに暮らしていた。タケさんは、長い間、アイヌ語を使わなかったにもかかわらず、1983年に編者が初めて会った時、アイヌ語を完璧に覚えていて、日常会話はもちろんのこと、昔話(TUYTAH)、民話(UCASKUMA)、神謡(OYNA)、歌謡(YUUKARA)など何でもできた。中でもタケさんが最も得意とするのは昔話(TUYTAH)であった。目が見えなかったタケさんの仕事はもっぱら子守りで、子守りをしながら語った昔話は、幼少の子どもから大人までみんなが聞きたがり大変な人気だったそうである。

【収録昔話】 1さらわれた娘(-84) 2頭がい骨(-84) 3カエルの話 4ポヌンカヨ(-86) 5フンドシをとられた話 6ウンカヨお化け(-86) 7アキアジの話 8男探しの話 9水汲みの話 10砥石男 11カラスと娘 12豊漁の神 13ヤチブキの話 14ハシ細カラスとカラス 15人食いババ 16魚の尾びれの話 17丸顔スキー 18ポヌンカヨ(-88) 19トンコリ娘 20いびきの話(-88) 21カニの話 22さらわれた娘(-88) 23箱流しの話(-88) 24イムー女(-88) 25フキとりの話(-88) 26フグの話 27おならの話 28岩島に取り残された娘 29糸つむぎ(-88) 30川上男と川下男 31イムー女(-89) 32チツポ虫 33ウェッターとコンブラ 34頭がい骨(-89) 35ウンカヨお化け(-89) 36いびきの話(-89) 37フキとりの話(-89) 38アザラシの胃袋 39エチキーキ鳥 40イムー女(-90) 41腫れ物(-90) 43頭がい骨(-90) 43三人娘とウンカヨ 44スキー(-90) 45踊りの話46牝イヌ 47妾と本妻 48箱流しの話(-91)49 頭がい骨(-91) 50盲目のイェース 51スキー(-92) 52腫れ物(-92) 53さらわれた娘(-92) 54糸つむぎ(-92)

■別売セット/CD版 全54話10枚セット  本体15,000円+税■

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