障害をもっても「普通の子」。だから可能性を伸ばしたい――
神様がくれた贈りもの――ダウン症児の輝く人生!ダウン症をもつ娘を中心に芸人一家が作る舞台を通して、「生きるとは何か」、「家族とは何か」を伝える感動の物語
私たち家族は、天使からの贈り物の恵子を通して、人類に貢献するチャンスをいただいた。「風の祭典」を見た人は恵子の発する無言のメッセージから「憤りを起こす」。感動・感激・やる気・根性・勇気・命の尊さ・やさしさ・思いやり・愛という憤りを……。だから、この公演を世界中の人に観ていただき、幸福になってもらう。それが恵子を授けていただき、人生の大切さは何かを教えてもらった、我々家族の感謝であり、やり続けることが、いつまでも恵子と共に生きていられることにつながるから……。恵子がこれからも我々に与え続けてくれる愛を、世界中の人とわかち合うために!(本文より)
ISBN4-88323-125-9 C0036 定価 本体1,500円+税
■目次より■
はじめに/この本の出版にあたって/「ダウン症」とは何か
●第1部●家族の絆 夫婦
◎斎藤美恵子(柏穂藤雪)
人間として守らなければならないことを教えた父/両親は「勉強しろ」と言ったことがない/兄弟の中で私と弟だけが大学へ/兄たちが支えてくれた大学生活/自分の「教室」をもちたい
◎斎藤廣美(本城勝真)
生きることに精いっぱいだった/音楽が心をいやしてくれた/ドサ回りで芸能界の厳しさを知る
◎出会いと結婚
二人の出会い/親子三人の生活のスタート
●第2部●家族の絆 兄と姉たち
◎斎藤 恵(柏穂藤月) 長女
「幸せ」だった浜松の生活/母と妹弟のもとへ帰る日/家族の一員として「風の祭典」に参加する
◎斎藤光司 長男
母の再婚と新しい「お父さん」/恵子が生まれて何かが変わった/この家族の一員でよかったと思う
◎斎藤弓子(柏穂藤花) 次女
本当にすばらしいお父さんです/うちに神様の子供がやってきた/本当にすばらしい「家族」だと思います
◎斎藤恵子 三女
私の生きがいは「風の祭典」です
●第3部●恵子の誕生と闘病生活
◎恵子誕生
恵子がダウン症であることを知る/「健康」ということがどれだけすばらしいことか/子供が生きていてくれるだけで幸せ/恵子と共に生きる覚悟をする
◎八年間にもわたる恵子の闘病生活――先天性心疾患
「極形ファロー四徴症」と「肺動脈閉鎖」/恵子の闘病生活が始まる
●第4部●風の祭典
◎「風の祭典」は恵子の生きがい
恵子を舞台にあげてみた。すると/「風の祭典――恵子と共に」のスタート/勇気づけられる言葉をいただいて
◎「風の祭典」の目指すもの
子供たちが輝く場、それが「太鼓教室」/子供たちの「自立」の一助になればいい
◎「風の祭典――恵子と共に」を広島でやってみて 実行委員長・末岡幸子
「広島でもやってみたい」の私の一言で/「風の祭典」が広島に残してくれたもの
◎「風の祭典 恵子と共に」活動経過と計画
◎真の福祉を目指して
学びに障害も健常もない/知ろうとする心の大切さ
●第5部●特別座談会/ダウン症児をもつ親の本音…
ダウン症児に対する教育の現状/ 特殊学級の閉鎖性をなくすこと/ 異質なものを認める心を培う/ まずは仕事をさせてみてから判断してほしい/親が子供の可能性を奪っているかも/真の「共生」とは何かを考えてほしい
●取材ノートから●親が変われば子供も変わる………
◎「子育て」について思うこと
〔第一話〕子育てとは「自分育て」である
〔第二話〕子育てに見栄やプライドはじゃまなだけ
〔第三話〕子育ては社会全体でしよう
〔第四話〕ルールは絶対に守らせること
〔第五話〕「親都合」ではなく「子供都合」の子育てを
〔第六話〕「体罰」って何だろうか……
〔第七話〕「荒れる親」が「荒れる子供」をつくる
〔第八話〕いまある子供の姿をまず認めよう
〔第九話〕勘違いの「優しさ」は毒になるだけ
〔第一〇話〕もっともっと子供たちに失敗を経験させよう
◎巻末資料◎
日本ダウン症協会支部一覧/全国のダウン症児童親の会一覧
〔著者〕奥野真人略歴
1945年札幌市生まれ。人物往来社、秋田書店(手塚治虫氏担当)などで編集業務を行う。退社後、フリージャーナリストとして、主に小学館の雑誌(『教育技術』『SAPIO』)などに教育記事を執筆。『体当たり子直し』『元気と勇気とやる気がわき出る本』(ともに小学館刊)『僕たちはいらない人間ですか?』(扶桑社刊)などの本の構成を手がける。
ホームに戻る
MAIL to WebMaster
|