■台湾漢族系台湾人による代表的言説/台湾原住民文学の可能性を探る■
ISBN978-4-88323-175-1 C0097 Y3200E
体裁:四六判 420ページ 定価本体3,200円+税
◎台湾原住民文学の可能性の扉は開けることができるのか!◎
◎かつては日本語、つづいて漢語という押しつけられた文字符号という媒介がなければ、原住民文学の創作はどうなるのか。また原住民各族言語の深刻な流失現象という文学創造の危機のなかで原住民文学の可能性を探求する代表的論究◎
日本での台湾原住民文学への関心と紹介は、時間と空間の環境の差異により、台湾エスニックグループ意識や国家アイデンティティといったもめごとにとらわれず、原住民文学の作品のなかにあらわれた「生存を求める」強い意志を行間から直接汲みとっている。もう一人の「他者」である日本の読者に、「わたし」の台湾原住民の生命世界に飛躍するチャンスを与えているのかもしれません。(孫大川・序より)
日本での台湾原住民文学への関心と紹介は、時間と空間の環境の差異により、エスニックグループ意識と国家アイデンティティのしがらみにとらわれず、直接原住民文学の作品のなかにあらわれた「生存を求める」強い意志を汲みとっています。一字一句の翻訳、一編一編の詳細な読み込みは、もう一人の「他者」としての日本の読者として、あるいは、さらにチャンスがあれば、「わたし」の台湾原住民の生命世界に飛躍しようとしています。(孫大川・序より)
「他者」によって語られた台湾原住民文化・文学論である。原住民族にとっての「他者」である漢族系台湾人たちは、原住民族の文化・文学の出現をどのように受けとめ、とらえたのだろうか。
■本書の内容■
楊渡■原住民に母語で詩を書かせよう/彭小妍■族群エクリチュールと国民・国家/陳昭瑛■文学の原住民と原住民の文学/傅大為■パイランの森に住む文字の猟人/杜国清■山海の世界/楊翠■アイデンティティと記憶/魏貽君■アイデンティティの戦闘位置/彭瑞金■迷霧を払って祖先の魂を取り戻せ/廖咸浩■「漢」夜いまだ懼るるべからず、なんぞ炬を持ちて遊ばざらんや/王應棠■言語、生命経験、文学創作/邱貴芬■原住民は文学「創作」を必要としているか。/陳雨嵐■出版される台湾原住民/李壬癸■台湾オーストロネシア諸語の分布と民族移動/台湾原住民族文化文学年表■山海文化雑誌社林宜妙編
【解説】「他者」は台湾原住民文学をいかに読むか■下村作次郎
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